|
5.お互いの事を話す お昼前に目を覚ますと、俺に抱かれるように麻衣は寝ていた。 寝顔を見ていると、麻衣が目を覚まして恥ずかしそうな顔をして俺の胸元に顔をうずめてきた。 「おはよ」 「・・・そんな見ないでよ・・・恥ずかしい・・・私いつの間にか寝ちゃったね・・・ごめんね」 気にしてないし寝顔が可愛かったと言うと、麻衣は俺の胸元を叩いたりしてきた。 笑いながら今日も仕事か聞くとうなずいている。 「なんか、服着たまま寝ちゃったね・・・俺、シャワー浴びるけど、あとで麻衣ちゃんも入る?」 聞くと、うなずいてきた。 俺は先に起き上がり浴室に行った。
入れ替わりで麻衣がシャワーを浴びに行き、戻ってくると浴室が広いとか言って驚いていた。 俺は笑いながら飲み物を出してあげると、タバコ吸いたいとか言ってタバコを吸いだす。 化粧してない麻衣を見て、そのことを聞いてみると、普段は薄化粧で過ごしていると麻衣は言う。 スッピンでも違和感ないとか言うと、恥ずかしがりながらあまり見るなと言ってきた。 「ね?佳悟君って、普段は何してるか聞いてもいい?」 「・・・俺は・・・何もしてない・・・」 そう言って、俺は仕事もしてなく、夜になると歌舞伎町に行って徘徊するくらいだと言い、このマンション 「・・・なんか・・・私と同じだね。私も両親いないから1人なんだ・・・でも、彼女とかいないの? 佳悟君、イケメンだからもてると思うけど(笑)」 「イケメンじゃないよ(笑)恋人・・・今はいない。この腕のせいにはしたくないけど・・・傷跡目立 つでしょ?それに不思議な力のせいで怖がらせちゃうから・・・俺、人との付き合いとか自ら避けてる・・・ いろいろ面倒だから」 麻衣は何も言わず抱き着いてきて、驚いていると麻衣は抱き着いたまま話してきた。 「自分を責めないで?私は腕の傷とか・・・その・・・不思議な力とか気にしない。だって・・・佳悟君、 麻衣はいい匂いをしていて、寝てる時もそうだったが何故か気持ちが落ち着く。不思議な気持ちだ。 「私じゃダメ?普段、会える時に会ったり、話したり・・・何処かに遊びに行ったりしよ?嫌かな」 「え?あ・・・うん」 麻衣は俺を見て嬉しい顔をしてきた。 俺は麻衣を見て逆に同じような質問をしてみると、麻衣も今はフリーだと言って笑っている。 何人も告白されてるんじゃないかと聞くと、全部断っていると言ってきた。
麻衣に告白してきたのは身体目的だとか、キャバ嬢だからお金でどうにでもなると思っているのが意外に多 「でも・・・佳悟君を見かけるようになってから・・・って言っても、だいぶ前だけどね(笑)気になってた そう言って、麻衣はまた抱き着いてきて、もし俺が麻衣とSEXしたいって言ってきても、本当は身体 だけの関係って嫌だけど、相手が俺なら拒否しないで抱かれると言う。 唖然としていると、俺を見て笑いだした。 すると麻衣のスマホのアラームが鳴りだす。 時計を見ると、もう夕方だった。 「あ・・・今日も仕事だよね?家まで送って・・・それからお店まで送っていくよ」 「ありがと。佳悟君優しいんだね」 俺達は、着替えて麻衣の家に行ってから、歌舞伎町に向かった。
歌舞伎町に着く頃には、時間は19時前だった。 お店の前まで行くと、麻衣は笑顔で手を振りながらお店に入っていった。 喫煙所に行き、タバコを吸いながら歩いている人達を眺めていると、酔っている人やこれから飲みに行
くよ そして時間が過ぎて街を歩いていると、1人の男を先頭にスーツ姿の男達が俺の方に歩いてきた。 よく見ると、後ろを歩いている男達の中に俺が暴れた時にいた男がいた。 男は俺に指をさしながら先頭の男に何か話している。 知らんふりをしながら歩いていくと、俺に声をかけてきた。 「何?また俺にやられたいの?」 「んだこら!!」 空気がおかしくなった時に、先頭を歩いていた男が止めに入る。 見た目はヤクザだと解ったが、他の男達よりも落ち着いた感じの男だった。 「今聞いたが、うちの若いのと喧嘩したのは・・・ん?その腕の傷・・・そうか、あんたが相手だったのか。 今日は少し暖かかったから、腕を少しまくっていて傷跡が少し見えていた。 何も言わないでいると、男は俺に名刺を渡してきた。 「何かあったら俺に連絡しな」 そう言って、その場を去って行った。 名刺を見ると、東龍組の若頭のようだ。 ため息をつき歩いていくと、麻衣が黒服と立っているのが視界に入った。 「佳悟君。今・・・東龍組の人達に囲まれていなかった?大丈夫?」 「え?あ・・・囲まれてたって言うか・・・」 俺が何もなかったと言うとホッとした顔をしている。 麻衣は先頭で歩いているヤクザの事を言ってきて、たまに来店して指名されたりしていると言う。 驚いていると、一緒に来ている若いヤクザはマナーが悪いと言っている。 話していると黒服がインカムで言われたらしく、麻衣にお店に戻るように言ってきて、麻衣は嫌な顔を
しな
俺と麻衣は適当にLINEを送ったり、歌舞伎町で会った時は話したりしていた。 お互いに強要はせずにいるせいか俺は気が楽にいられる。 次第にLINEが来なかったり、歌舞伎町で会わないと何処か寂しい気持ちにもなっていた。 歌舞伎町では俺が暴れた事件の事がまだ話題になっていて、犯人は誰なのか言っているようだ。 だが俺は気にしないで毎日を過ごしていた。 そして月日も流れ、7月になり梅雨も終わって本格的に夏になってきた。 歌舞伎町は近年、外人観光客が増えてあちこちでいろんな言語が飛び交っている。 当然、飲んで喧嘩するのも多く、警察も忙しいようだった。 そんなある日の夜。 歌舞伎町のメイン通りから横道に入った所に、「ZERO-零-」と言う名のカフェがオープンした。 何気に表に出ているメニューを見ていると、1人の女の子が出てきて声をかけてきた。 営業時間とか聞くと17時から朝の5時まで営業していると教えてくれた。 「あの・・・これ割引券ですけど、よかったらどうぞ」 そう言って割引券を出してきた。 「ありがと」 お礼を言うと、ニコッとして女の子は店内に戻って行った。 これから時間潰しとかで使えそうだと思いながら、俺はメイン通りに歩いて行った。 家に帰り、シャワーを浴びてリビングでテレビを見ていると、午前2時過ぎに麻衣から今仕事から帰ってき 返事を返すと電話で話したいと言ってきて、俺がOKを出すと電話がかかってきた。 話していると、麻衣は3日後から2日間、俺に予定とかあるか聞いてきて、予定ないなら俺の時間を麻衣の 笑いながら理由を聞くと、1泊で旅行に一緒に行ってほしいと言ってきた。 『無理には言わないけど・・・温泉に一緒に行ってくれないかなって・・・』 『うん。いいよ』 『ほんと?よかった~(笑)じゃあ、約束だよ?』 そう言って喜んでいた。 旅行に行く予定の日は3日後で、これから探して予約をすると言っている。 俺は車出すから任せると言うと、行って良かったって思う所を絶対に予約すると言っていた。
旅行。俺はここ数年、旅行には行っていない。 むしろ2年前から行動範囲が狭まっていたのがあった。 今回、麻衣が旅行に誘ってきた。 麻衣とは何の抵抗もなく接することが出来ている。 だからなのか、何の迷いもなく俺はOKをだした。 麻衣は俺の事をどう思っているのだろうか。 以前、話した時と今の気持ちは変わらずにいるのだろうか。 |